5.28

 本日の特別講義は山崎先生自身のポートフォリオについて。先生は毎年ポートフォリオを更新しているそうで、その理由は「来年ここにいないかもしれないから」だという。今の立ち位置でもそのように考えて意欲的に動ける先生はすごいと思う。一つ目に載せてあるのはシンクパット。グッドデザイン大賞も受賞していると書いてあった。25年前には製品として提案していて、この原型から今のモバイルコンピューターは派生していると話していた。他にもデスクトップPCのデザインや液晶、ウェブサイトなども紹介してくれた。もっとも失敗した製品の一つとして出てきたのは紙とPCを両立させたノート型PC、trans noteだという。色々な賞をもらったにも関わらず、ビジネス的には失敗し、ほとんど売れなかったという。また、17年前にはウェアラブルコンピューターとして時計型のコンピューターを出していたというので、とても驚いた。

 また千葉工大に来てから作り出したものも多く紹介されていて、こんなものを作っていたのかと驚いた。特に蛇口のあかりはとても素敵で、私もこんなものを作れたらなあと思った。

 

 後半では山崎先生が将来に向けてやっていることを話してくれた。今はデザインが大きく変化する時代で、デザイナーの役割も大きく変わる時代だと考えているという。一つ目は大学での学び。知能メディアでのことや、ヤマケンでのことについて話してくれた。知能メディアはほぼ全ての領域が必修で、先生はひとつひとつの領域しか知らないが学生は全ての領域を知っているという状態ができあがる。ヤマケンでは様々な企業と第一線でプロジェクトを行うことで、学びを深めている。二つ目として、植物との新しい体験のためのスタートアップ。サービスを考えプロトタイプをし、今実際にデータを取っているのだそうだ。三つ目、大人の学びの支援として、Xデザイン学校について。社会人のための新しいデザインの学校としてスタートアップした学校。月に一度土曜日に学び合う体験を目指している。4つ目、シニアの学びの支援。熱中小学校という名前で隔週土曜日に先生は図画工作を教えている。五つ目は子供のスタートアップ支援。VIVITAについて。VIVITAは友達からよく話を聞いていて今回の話の中では一番身近だった。子供と大人が対等になるという子供中心の考え方がとても好きだなと思った。六つ目、社会のためのデザイン、ソーシャルクリエイティブ・イニシアチブ。最後に先月から始めたという、できたてのプロジェクトだった。